http://www.kimfes.com/

当音楽祭では、有料コンサートと合わせて、教育プログラム(非公開)に内外のトップ・アーティストからの賛同を得て、音楽祭創設当初より取り組んでおります。また、特別プログラムでは、当音楽祭をより楽しんでいただくための様々なプログラムをご用意いたしました。
皆さまのご来場をお待ちしております。

小曽根真[ジャズピアノ] ゲスト:RINA[ジャズピアノ]

 小曽根真がチック・コリアへ贈る特別演出のトリビュート・ライヴ! 本音楽祭では、チック・コリア氏急逝により、当初予定した 「チック・コリア&小曽根真ピアノ・デュオ」は実現が叶いませんでした。
2018北九州国際音楽祭でのコリア氏の演奏に感謝を込めて―

Tribute to Chick Corea 特設サイトはこちら


2021年10月2日(土)
15:00開演(14:00開場)


北九州市立響ホール
(北九州市八幡東区平野1-1-1)


ご来場のお客様へ
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、
ご理解とご協力をお願いいたします。
注意事項はこちら



チケット料金[全席指定席]


一  般 5,000円(前売)
U-25(25歳以下) 2,000円(前売)

※当日500円増 ※U-25=25歳以下(1995年以降生れ)、入場時本人により証明書要提示
◆チケットぴあ [Pコード:196-871] 
◆ローソンチケット[Lコード:83497]


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▲動画


プログラム


当日発表いたします。


プロフィール


小曽根真[ジャズピアノ]


1983年バークリー音大ジャズ作・編曲科を首席で卒業。同年米CBSと日本人初のレコード専属契約を結び、アルバム「OZONE」で全世界デビュー。2003年グラミー賞ノミネート。
チック・コリア、ゲイリー・バートン、ブランフォード・マルサリス、パキート・デリベラなど世界的なプレイヤーとの共演や、自身が率いるトリオやビッグ・バンドの活動など、ジャズの最前線で活躍を続けている。また、クラシックにも本格的に取り組み、NYフィル、サンフランシスコ響、シカゴ交響楽団など、 国内外のオーケストラと、モーツァルト、ラフマニノフ、プロコフィエフなどの協奏曲の演奏でも高い評価を得ている。さらに、映画音楽など、作曲にも意欲的に取り組み、多彩な才能でジャンルを超え、幅広く活躍を続けている。
2019年、小曽根真featuring No Name Horses 15周年記念アルバム、「Until We Vanish」をリリース。2020年はコロナ禍の緊急事態宣言期間中、53日間に及ぶ自宅からのライブ配信活動「Welcome to Our Livingroom」 に多くの視聴者を集め話題となった。2021年3月には還暦を迎え、全国都道府県にて’OZONE60’と題してリサイタルを中心にプロジェクトを展開する。
平成30年度紫綬褒章受章。オフィシャル・サイト http://makotoozone.com/


ゲスト

RINA[ジャズピアノ]


国立音楽大学卒業後、バークリー音楽大学入学。現在、ニューヨークを拠点に活動。2018年エリス·マルサリス国際ジャズ·ピアノ·コンペティション第2位受賞。「彼女の発する音のストーリーに我々は聞き入った」とエリス·マルサリスから賞賛を得る。2020年9月ヤマハミュージックコミュニケーションズより全曲オリジナルのデビューアルバム『RINA』をリリース。
RINA Official Site https://rina-official.com


コンサートマスター:篠崎史紀[N響第1コンサートマスター/北九州市文化大使]


2021年10月9日(土)
15:00開演(13:50開場)

14:10~  プレ・ステージコンサート
*都合により中止になる場合があります

北九州市立響ホール
(北九州市八幡東区平野1-1-1)


ご来場のお客様へ
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チケット料金[全席指定席]


S  席 5,000円(前売)
A      席 3,500円(前売)
U-25(A席) 2,000円(前売)

※A席=2階ステージ周り席
※当日500円増 ※U-25=25歳以下(1995年以降生れ)、入場時本人により証明書要提示
◆チケットぴあ [Pコード:196-872]
◆ローソンチケット[Lコード:83498]


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プログラム


モーツァルト:交響曲 第35番 ニ長調 K.385 「ハフナー」
ベートーヴェン:交響曲 第8番 ヘ長調 op.93
メンデルスゾーン:交響曲 第4番 イ長調 op.90 「イタリア」

※指揮者なし
※やむを得ぬ事情により、演奏者、曲目の一部が変更になる場合もございます。あらかじめ、ご了承ください。


プロフィール


マイスター・アールト×ライジングスター オーケストラ


このオーケストラは、≪マイスター・アールト組≫と≪ライジングスター組≫で構成。≪ライジングスター組≫は、北九州市制50周年記念 2013北九州国際音楽祭 ガラ・コンサート開催の際に、オーディションにより選ばれた優秀な若手演奏家を核とし、≪マイスター・アールト組≫は、本市出身者を含む国内主要オーケストラのコンサートマスターや首席奏者たちを迎えている。指揮者は置かず、コンサートマスターの下、丁々発止のリハーサルを重ね、各メンバーの自発的なアプローチと卓越したアンサンブル力により生き生きとした演奏が特徴。
  


コンサートマスター 篠崎史紀[NHK響第1コンサートマスター/北九州市文化大使]


北九州市出身・北九州市文化大使。NHK交響楽団コンサートマスター。愛称 "まろ"。3歳より両親の手ほどきを受け、1981年ウィーン市立音楽院に入学。翌年コンツェルト・ハウスでコンサート・デビューを飾る。その後ヨーロッパの主要なコンクールで数々の受賞を果たしヨーロッパを中心にソロ、室内楽と幅広く活動。88年帰国後、群響、読響のコンサートマスターを経て、97年N響のコンサートマスターに就任。以来"N響の顔"として国内外で活躍する。
2004年より銀座・王子ホールでスタートした『MAROワールド』。このシリーズから弦楽合奏団「マロカンパニー」が結成された。これらの功績により、「 2020 年度第33回 ミュージック・ペンクラブ音楽賞」受賞。その他、79年史上最年少で北九州市民文化賞、2001年福岡県文化賞、2014年有馬賞受賞。東京藝大、桐朋学園、昭和音大で後進の育成にも力を注いでいる。WHO国際医学アカデミー・ライフハーモニーサイエンス評議会議員。 
使用楽器は1735年製ストラディバリウス(株)ミュージック・プラザ 神田侑晃より貸与)。
公式ホームページhttps://maro.shinozaki-vn.com/jpprofile.html
公式Facebookページ https://www.facebook.com/maro118/



2021年10月22日(金)
14:30開演(14:00開場)


西日本工業倶楽部
(北九州市戸畑区一枝1-4-33)

ご来場のお客様へ
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※通常定員100席のところ7月1日(木)からは40席分を販売いたします。
※状況により終演後の茶話会は中止する場合があります。
         



チケット料金[全席自由席]


一般・U-25 4,000円(前売)

※予定枚数終了
※お菓子付 ※当日500円増
◆チケットぴあ [Pコード:196-873] 
◆ローソンチケット[Lコード:83533]


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▲音楽


プログラム


J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番 ト短調 BWV1001
プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ op.115
権代敦彦:「Post Festum」ソロ・ヴァイオリンのための op.172(辻彩奈 委嘱作品)
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004

※今後の状況により演奏会後のティーパーティーを行わない場合があります。
※都合により、曲目・出演者が変更になる場合がございます。あらかじめ、ご了承ください。


プロフィール


辻彩奈[ヴァイオリン]


1997年岐阜県生まれ。東京音楽大学卒業。2016年モントリオール国際音楽コンクール第1位。3歳よりスズキメソードにてヴァイオリンを始める。11歳にて名古屋フィルハーモニー交響楽団と共演後、多くの国内外のオーケストラと共演。モントリオール交響楽団、スイス・ロマンド管弦楽団、ベトナム国立交響楽団、NHK交響楽団、読売日本交響楽団、東京都交響楽団、東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団などと共演している。また室内楽においては、チェロの堤剛、ピアノの江口玲、伊藤恵、阪田知樹、エマニュエル・シュトロッセの各氏らとの共演を行っている。2018年「第28回出光音楽賞」を受賞。これまでに小林健次、矢口十詩子、中澤きみ子、小栗まち絵、原田幸一郎、レジス・パスキエの各氏に師事。2019年4月、ジョナサン・ノット指揮/スイス・ロマンド管弦楽団とジュネーブおよび日本にてツアーを実施し、その艶やかな音色と表現により各方面より高い評価を得た。現在、フランスと日本を拠点に活動の幅を拡げており、東京音楽大学アーティストディプロマに特別特待奨学生として在籍中。使用楽器は、NPO法人イエローエンジェルより貸与のJoannes Baptista Guadagnini 1748である。


≪ナビゲーター≫ 山本百合子[福岡教育大学准教授]


2021年10月30日(土)
15:00開演(14:00開場)

[公演時間:2時間30分]

北九州市立響ホール
(北九州市八幡東区平野1-1-1)


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チケット料金[全席指定席]


一  般 4,000円(前売)
U-25(25歳以下) 2,000円(前売)

※当日500円増 ※U-25=25歳以下(1995年以降生れ)、入場時本人により証明書要提示
◆チケットぴあ [Pコード:196-874] 
◆ローソンチケット[Lコード:83534]


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番組


筑前琵琶 敦盛  
     奥村旭翠#

能 (舞囃子) 敦盛 
  シテ 金剛龍謹
   笛 竹市 学*
  小鼓 成田 奏
  大鼓 河村眞之介*
  地謡 今井清隆*
     豊嶋晃嗣*
     宇高竜成

長唄 八島落官女の業
   唄 杵屋勝彦*
     杵屋喜三助
 三味線 杵屋勝九郎
     今藤敏之
  囃子 中村壽鶴
     藤舎悦芳
     中村壽慶
   笛 藤舎伝生

筑前琵琶 那須与一
     奥村旭翠

能 (舞囃子) 八島
  シテ 金剛龍謹
   笛 竹市 学
  小鼓 成田 奏
  大鼓 河村眞之介
  地謡 今井清隆
     豊嶋晃嗣
     宇高竜成

日本舞踊 静と知盛
  立方 若柳吉蔵
   唄 杵屋勝彦
     杵屋喜三助
 三味線 杵屋勝九郎
     今藤敏之
  囃子 中村壽鶴
     藤舎悦芳
     中村壽慶
   笛 藤舎伝生

司会・解説 山本百合子(福岡教育大学准教授)

#印…人間国宝
*印…重要無形文化財総合指定認定保持者

※やむを得ぬ事情により、演奏者、曲目の一部が変更になる場合もございます。あらかじめ、ご了承ください。


『平家物語』をめぐる邦楽・邦舞

 現代人の多くが中高生時代の古典文学の教科書で出会い、日本の軍記物の代表作として親しんでいる『平家物語』は、特定の文筆家の手によって文字に書き記されて誕生した文学ではなく、人から人へ声によって語り継がれて成立したとみられる物語だ。十四世紀前半(鎌倉時代末から室町時代初期)頃に吉田兼好がしたためた随筆『徒然草』の二二六段には、比叡山延暦寺の座主地鎮和尚のもとで遁世生活をしていた信濃前司行長が、百年程前に滅亡した平家一門の興亡の経緯を東国出身の盲僧生仏(しょうぶつ)に語らせた…とあり、これが『平家物語』の起源説のひとつとされてはいるが、八世紀頃から出現した琵琶法師(琵琶を携えて檀家や市井に赴き、経文や釈文を語って仏事や布教の一端を担った盲僧)が、仏教的な世界観や教訓を含みつつ劇的で娯楽的な要素の豊かな題材である平家の逸話を余興として語るようになった「平家琵琶(平曲)」という語りもの芸能が『平家物語』を成立させたとも考えられている。

 目で読まれるのではなく、声に出し耳で聴かれて受け継がれてきた『平家物語』は、その後多くの日本の音楽や舞踊に様々な題材が採用されてきた。

 その代表種目が能楽。室町時代から安土桃山時代の武士に愛好されて育まれた能は、主人公や題材から作品が大きく五つに分類されるが、その一つが「修羅物」と呼ばれて武将の亡霊を主人公とする。仏教を尊びながらも戦場で少なからぬ敵を討ち倒しこの世を去った武将の霊が生前の武勇を誇りつつ、犯した殺生の罪によって修羅道を彷徨い、成仏を願って僧侶の前に出没する。こうした修羅物の能は平家の武将や平家の興亡に関わる人物が登場する作品が大変多い。

 本日舞囃子の形式で上演される二番の能のうち一つ目の《敦盛》は、平清盛の甥(清盛の弟経盛の末子)で、弱冠十六歳で一の谷の合戦の平家軍に加わり熊谷次郎直実に討たれた平敦盛を主人公にした、世阿弥作の能である。敦盛は、祖父平忠盛が後鳥羽院から賜った名笛を父経盛から受け継ぎ、それをよく吹いた笛の名手であり美貌の若武者として伝えられているが、能ではその美しく年若い敦盛を討ったことを心に抱え出家して蓮生と名乗る熊谷直実の前に敦盛の亡霊が現れる。須磨の一の谷を訪れて敦盛の菩提を弔おうとした直実に、敦盛の霊は「戦の時は敵であったが、今となっては同じ戦乱の時を生きて世の無常をかみしめ、仏縁に結ばれた友である」と告げる。舞囃子では、能の後半の、在りし日の美しい若武者姿の敦盛が戦で討ち死にする前夜に平家の陣内で管絃を奏でて雅やかに遊んだ宴の様子を懐かしんで舞う様と、その後、敵に討たれた壮絶な場面とが描写される。

 本日のプログラムでは、まずこの舞囃子と、それに先立ち、九州独自の琵琶法師の流れや三味線音楽の表現も取り入れて明治期に成立した筑前琵琶が『平家物語』の敦盛の討ち死と直実の出家の経緯を語り伝える名曲《敦盛》の二曲をお楽しみ戴き、同じ題材を、独り弾き語りする琵琶楽と後日談として舞踊劇化している能の、表現やテーマを比較しながら味わう機会としたい。

 『平家物語』の中から名場面を芸能化した作品として、プログラム前半の三曲目と後半の一・二曲目は、屋島の合戦にまつわる三作品(三種目)をお楽しみ戴く。平家が拠点を置いた屋島(本日上演される金剛流の能と長唄作品では「八島」と表記)を望む讃岐の浜に、義経率いる源氏軍が集結し、義経軍の奇襲により船で海上に逃げ出した平家軍と対峙する場面は、登場人物やエピソードが多く、音楽や舞踊に作品化される際にも、どの人物の心情やエピソードを扱うかで描かれ方やテーマも少しずつ違ってくる。

 長唄は、江戸時代に町人の娯楽文化として花開いた歌舞伎舞踊の地として演奏される曲が多い種目だが、《八島落官女の業》も、文政十三(一八三〇)年、江戸中村座で中村芝翫が演じた変化舞踊の中の一節である。平家の滅亡後に屋島の浦に生き残った官女が、今は海女となって身売りさえしながら、安徳天皇を祀った平家の官女として華やかに勇ましく生きた昔を思う様を唄う。女性の色艶や華やかな情景が喜ばれる町人文化の中に描かれる屋島の風景だ。休憩を挟み、プログラム後半の一曲目の筑前琵琶は、屋島の合戦で最も良く知られる《那須与一》のエピソードを語る。海上へ逃げ伸びた平家方の舟から挑発するように示された扇の的を、源氏軍の若武者那須与一が見事に射落とす名場面は、『平家物語』冒頭の「祇園精舎」と同じぐらいよく知られている。そこに描かれているのは、俄に命がけの重責を命じられた若者の心の葛藤や、見事な業で役目を果たした若者への敵味方を超えた称賛の情景で、那須与一本人とそれを見守る多くの人々の心情が、語りによる光や風や色の繊細な描写にも現れている。続いて二曲目は、舞囃子による能《八島》。都から屋島を訪れた旅の僧が浜の塩焼き小屋の漁師に宿を借り、都を懐かしむ漁師から屋島の合戦の故事を聞く。夜半になってその漁師が、屋島で武勇を奮った義経の亡霊として現れ、流してしまった弓を決死の覚悟で取り戻した一件と、死後の修羅道での苦しみを語る。これも世阿弥作と伝わる能で、舞囃子では後シテ義経の亡霊が修羅道で敢然と戦い続ける姿を描く。後に兄に討たれる悲劇を負っている義経だから尚更ではあるが、能《八島》の中の義経は、戦に勝ってもなお苦しみ続ける人間の姿の象徴であり、時代を超えて人間社会に強いメッセージを与える作品となっている。

 そして、プログラム最後の日本舞踊《静と知盛》は、平家討伐に手柄を立てながら平家滅亡後に兄に疎まれて命を狙われている義経が、兄の鎌倉方の追手から逃れようと静御前と涙の別れの宴を経て船に乗り込んだところ、壇ノ浦で滅した平知盛の怨霊が現れて義経に襲いかかるという筋立ての能《船弁慶》をもとに生まれた長唄舞踊作品。もとは昭和十八年に初演された歌舞伎《船弁慶》で、翌昭和十九年に坂東三津之丞が舞踊《静と知盛》の題で舞踊作品として上演している。《船弁慶》の物語の登場人物のうち、義経との別れを哀しむ静の姿と、滅ぼされた恨みをもって義経に襲いかかる凄まじい知盛の亡霊という正反対な二つのキャラクターを、一人の踊り手が演じ分けるところが見所の舞踊作品である。

 中世・近世・近代に育まれた各種の邦楽・邦舞によって多彩に演じられる『平家物語』の名場面、どうかじっくりとご堪能戴きたい。

解説 山本百合子 福岡教育大学 准教授(日本音楽史)

紹介


奥村旭翠[筑前琵琶]


1951年大阪市生まれ。日本の伝統音楽の一つである筑前琵琶に魅せられ、22歳のとき山崎旭萃(きょくすい、後に人間国宝)氏と出会い弟子入り。1996年大阪文化祭賞に輝き、2007年に筑前琵琶日本橘会「大師範」となる。2013年の伊勢神宮式年遷宮に当たり琵琶曲を奉納し、2016年に重要無形文化財(人間国宝)に認定された。藤井寺市で旅館を経営。日本琵琶楽協会関西支部長、筑前琵琶連合会常任理事。びわの会を主宰。


若柳吉蔵[日本舞踊/若柳流宗家家元]


1970年、父、三世宗家二代 若柳寿童の三男として京都に生まれる。1987年、流儀の由緒ある名跡、「吉蔵」を継ぎ、1997年、五世宗家家元となる。日本舞踊協会主催公演や国立劇場主催公演に数多く出演。他流の精鋭の舞踊家達共、積極的に共演し活動している。京都・宮川町で毎年、春の「京おどり」秋の「みずゑ会」の振付、指導も担当する。2020年第63回日本舞踊協会公演「綱館」に出演。第58回文化庁芸術祭新人賞、第63回文化庁芸術祭優秀賞等受賞。


金剛龍謹[能楽/金剛流若宗家]

1988年、金剛流二十六世宗家金剛永謹の長男として京都に生まれる。5歳で仕舞「猩々」にて初舞台。以後「石橋」「鷺」「翁」「乱」「道成寺」「望月」「安宅」など数々の大曲を披く。自らの芸の研鑽を第一に舞台を勤めながら、大学での講義や部活動の指導、各地の学校での巡回公演など学生への普及活動にも取り組む。京都を中心に全国の数多くの公演に出演。同志社大学文学部卒業。京都市立芸術大学非常勤講師。公益財団法人 金剛能楽堂財団理事。



2021年11月6日(土)
15:00開演(14:00開場)


北九州市立響ホール
(北九州市八幡東区平野1-1-1)


ご来場のお客様へ
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、
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チケット料金[全席指定席]


一  般 4,000円(前売)
U-25(25歳以下) 2,000円(前売)

※当日500円増 ※U-25=25歳以下(1995年以降生れ)、入場時本人により証明書要提示
◆チケットぴあ [Pコード:196-875] 
◆ローソンチケット[Lコード:83534]


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▲動画


プログラム


<にほんのうた名曲集>
花の街    
江間章子 作詞/團伊玖磨 作曲
      
武島羽衣 作詞/滝廉太郎 作曲
箱根八里   
鳥居忱 作詞/滝廉太郎作曲
からたちの花 
北原白秋 作詞/山田耕筰作曲
この道    
北原白秋 作詞/山田耕筰作曲

 本日の最初の部では日本の楽壇史に大きな貢献をした作曲家たちの有名な歌曲が歌われる。20世紀後半の楽壇の大御所、團伊玖磨の「花の街」は、江間章子の詞によって戦後間もない1947年に書かれた歌曲で、やっと訪れた平和を映し出した曲。明治時代に西洋音楽導入に先駆的な役割を果した滝廉太郎の作品からは、春の隅田川の情景を歌った明るい「花」(詞は武島羽衣)、箱根の山の険しさとそれを越える逞しさを描いた「箱根八里」(詞は鳥居忱)の2曲が取り上げられる。大正から昭和にかけて楽壇の発展に決定的な役割を果たした山田耕筰は詩人の北原白秋と共同で日本語のニュアンスを生かした歌曲を追求し、日本歌曲の確立に貢献した。「からたちの花」「この道」も白秋とのコンビによる代表作である。

<東アジア文化都市北九州2020▶21に寄せて>
草原情歌(中国)
王洛賓 作詞・作曲
アリラン(韓国)
朝鮮民謡
合唱組曲『北九州』より「序章」(日本)
栗原一登 作詞/團伊玖磨 作曲

第2部は日中韓で開催される文化庁事業《東アジア文化都市2020▶21》に寄せて、各国の曲が1曲ずつ歌われる。「草原情歌」(王洛賓の編曲・詞)は美しい娘を歌った中国の民謡で、世界中に知られた名曲。朝鮮民謡として広く親しまれている「アリラン」は哀調を帯びた音調が特徴的だ。日本の歌としては、全6曲からなる合唱組曲『北九州』から「序章」。北九州市制15年にあたって前述の團伊玖磨が栗原一登の詞に作曲したこの組曲は市民によって歌い継がれてきた市宝ともいえる作品である。

<オペラ・アリア~ボエームより>
ムゼッタのワルツ「私が街を歩くと」
ロドルフォのアリア「冷たき手」
ミミのアリア「私の名はミミ」

 第3部はイタリアの作曲家プッチーニ(1858-1924)の歌劇『ラ・ボエーム』の抜粋。貧しい詩人ロドルフォと肺を病むミミとの悲恋を軸に、画家マルチェッロとその恋人ムゼッタらも交えた貧しい若者たちの生活を描いたオペラである。「ムゼッタのワルツ」は第2幕、仲違い状態にあるマルチェッロの気を引こうとムゼッタがカフェでワルツのリズムに乗って色っぽく歌うアリア。それに先立つ第1幕では、ロドルフォの住む屋根裏部屋に隣人のミミが蝋燭の火をもらいに来るが、吹き込む風のせいで2人の火ともに消え、ミミは部屋の鍵を落としてしまう。暗闇の中で鍵を2人で探すうち、ロドルフォがミミの手をとって歌うアリアが「冷たき手を」で、夢多い詩人らしい愛情が込められた曲。それに答えてミミが自分の身の上を語るのが「私の名はミミ」で、繊細な叙情美に満ちたアリアである。

<昭和12年から24年にうたわれた歌たち>
春の歌(S12)  
喜志邦三 作詞/内田 元 作曲
蘇州夜曲(S15) 
西條八十 作詞/服部良一 作曲
うみ(S16)   
林 柳波 作詞/井上武士 作曲
鈴懸の径(S17) 
佐伯孝夫 作詞/灰田有紀彦 作曲
リンゴの唄(S20)
サトウハチロー 作詞/万城目 正 作曲
青い山脈(S24) 
西條八十 作詞/服部良一 作曲
長崎の鐘(S24) 
サトウハチロー 作詞/古関裕而 作曲

 最後は、太平洋戦争を挟んだ激動の時代である“昭和12年から24年にうたわれた歌たち”の特集。喜志邦三の詞・内田元の曲による「春の歌」(昭和12年)は春の明るい街の情景を屈託なく歌ったもの。「蘇州夜曲」(昭和15年)は、日中戦争時代に制作された李香蘭(山口淑子)主演の映画「支那の夜」の中で歌われる曲として、西條八十の詞に服部良一が作曲した叙情的な歌。「うみ」(昭和16年)は林柳波の詞による井上武士の曲で、海の宏大さを謳い上げるおなじみの曲。佐伯孝夫の詞に灰田有紀彦(勝彦)が作曲した「鈴懸の径」(昭和17年)は戦時色に染まらずに作曲者の母校立教大学のスズカケ(プラタナス)の並木道をテーマとした曲で、のちにジャズ・アレンジなどでも親しまれた。「リンゴの唄」(昭和20年)は戦後初めての映画として制作された並木路子主演の「そよかぜ」の主題歌としてサトウハチローの詞に万城目正が付曲した歌で、戦後初のヒット曲となった。西條八十の詞、服部良一作曲による「青い山脈」(昭和24年)は石坂洋次郎の小説「青い山脈」に基づく同名の映画の主題歌で、藤山一郎の歌として知られ、敗戦後の社会に力を与えた。「長崎の鐘」(昭和24年)は、長崎で原爆に被爆した医師の永井隆が執筆した「長崎の鐘」をもとにサトウハチローが詞を書き、NHKドラマ「エール」のモデルとなった古関裕而が作曲した被爆者の鎮魂と平和への願いの歌で、やはり藤山一郎によって歌われた。なお本日は「春の歌」のみ平吉毅州、その他は寺嶋陸也による編曲版が用いられる。

[楽曲解説] 寺西基之 音楽評論家

※やむを得ぬ事情により、演奏者、曲目の一部が変更になる場合もございます。あらかじめ、ご了承ください。


プロフィール


東京オペラシンガーズ


1992年、小澤征爾指揮、蜷川幸雄演出で話題を呼んだ歌劇「さまよえるオランダ人」の公演に際して、世界水準の合唱をという小澤氏の要請を受け、東京を中心に活動する中堅、若手の声楽家によって組織された。当公演の合唱は圧倒的な成果を上げ、その評価により、同年、第1回サイトウ・キネン・フェスティバル松本、バイエルン国立歌劇場日本公演に招聘され、評価を確立するとともに、継続した活動をすることとなった。現在はオザワ・松本フェスティバル(旧サイトウ・キネン・フェスティバル)、東京・春・音楽祭を活動の中心に置く他、ウィーン・フィル、シカゴ交響楽団など、世界の一流オーケストラと共演。エディンバラ国際フェスティバル、上海国際芸術祭、北京国際芸術祭(相約北京)など海外での公演も回を重ねている。
       


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